ある女性について。
2年間支援をして、とても良い関係を築いていました。
先週の金曜日にはハキハキと受け答えをしてくれていたのに、
どうして今日はほとんど目を開けてくれないのだろうか…
私からの問いかけには、目を瞑ったまま、一生懸命に同じ言葉を繰り返しながら答えてくれました。
その様子はまるで夢の中のお喋りのようです。
ご本人が喋った言葉は果たして本当に声が出ているのか、または声が出ていなかったのかもしれないと思っておられるようで、同じ言葉を繰り返していました。
きちんと伝わったことを伝えると、手を差し出してくれたから、その手を握り返してそのままお布団の中に収めました。
私にとったら先週から今週の話。
ご本人にとったら大切な一日の積み重ねでした。
看護師さん介護士さんケアマネさんの記録を読みました。
先週金曜日、私が会った日です。市役所の職員さんにハキハキと受け答えをされていました。その場にいたみんなでお話をして、ご本人から笑い声が出る一幕もありました。
次の土曜日から毎日身体の痛みが増していく様子が綴られていました。気丈な方ですが、「体のどこが痛いのか分からないほど全身が痛いと、泣いておられた」という記述がありました。
いよいよ来るべき時が来てしまったのかと感じています。
事務的な話をしなければならないのに、涙が出てきて、全然話せません。職業人としては失格です。情けない。
ケアマネさんからは「何年くらいやってるんですか?」と、やんわりと聞かれました。嗜められたと思っています。恥ずかしい。
しっかりせねばならないのに、本当に申し訳ないです。でも、ただただ悲しいのです。
頑張れとも言えない、もっと生きていてとも言えない、痛みを取り除いてあげることもできない。
無力な自分と、そんな自分を認めたくない自分がいて葛藤します。