夜明けまでバス停でという映画を観てきました。

少し前にホームレス状態の女性が、殴打させれて殺害された事件がありましたが、それをモデルにした映画です。

真面目にコツコツと生きている人たち。

社会の動く歩道みたいなものに乗っかって一緒に動いていたのに、それが突然の、少しの停滞で溢れていく、そんな様子が描かれていたと感じました。

「爆弾」が言っていた言葉、

「社会の底が抜けたんだ」

とても虚しく感じましたけど、事実になりつつあると思います。

サーカスの綱渡りには必ずセーフティーネットがあります。

少し前までは日本の社会ではそのセーフティーネットが隅々まで整備されていました。

そのはずだったのに、セーフティーネットはお金の問題で少し小さくなり、さらに小さくなってきてしまっているようです。

社会の底を知らないエライ人たちが、自助だ共助だと言ってるんだもんねと、共感しました。

とても良い作品だったと思います。

観終わってしばらくの間は、喉の中に苦痛の塊を感じて、上手く呼吸をできないような、そんな気持ちになりました。