3.11の大災害、今年の大災害について思うこと。

2011年の東日本大地震の後に、埼玉県内の避難所に避難して来られた方々が、全てではありませんが、後に定住されたと聞いたことがあります。

埼玉県は都会とは言い切れませんが、田舎とも言えず「ちょうど良い」地域だと、私は思っています。

私は子どもの頃神奈川県から埼玉県に引っ越してきました。元々住んでいた地域に愛着がありましたので、いつか必ず神奈川県に帰るという気持ちがありました。

でも、それから30年以上過ぎた今現在もそのまま埼玉県におります。

故郷への愛着はいつか思い出となり、自分を形成した一部となりました。

神奈川県の、とある田舎の田んぼの中を走り回り、畦道で転げたり、ドブ川に落ちたり、商店で買い食いしたりして子ども時代を過ごしました。それはそれでとても楽しかったのです。

水と空気と電気と食べ物と少しの思い出があれば、人間はどこでだって幸せに暮らせるのではないかなと思ったりします。

その中で比較したときに、水と空気と電気と食べ物という今現在必要なものと、過去の故郷への思い出のどちらが必要なんだろうかと思ったりもします。

故郷への思いというものは、個々人の心の中で大切なものなので他人が容易く切れなどと言えませんが、思い出よりも、水と空気と電気のある生活の方が、自分を守ってくれるんじゃないかなと思います。

もちろん、復興を目指す方々は、私の想像の範囲を超えた何かの必要性が故郷にあるのだと思いますから、それを否定したりしません。

復興は大切だと思います。伝統は守らないといけない。

その一方で、伝統よりも個人の今現在の生活の方が大切なのではないのかなと思ったりもするのです。