相続についてご依頼いただいてその日か翌日には、戸籍等を請求するための職権用紙を各役所に郵送します。

1日置いて役所に到着したら、その翌日には返送してくれるところが多いです。それがまたその翌日の夕方ごろに私の事務所に届きます。

近いところで早ければこちらの請求から3日後到着。遅ければ1週間後のこともあります。

これを亡くなった方の出生から死亡まで、繰り返し繰り返し請求します。

ご依頼者様が本籍入りの住民票持参で相談にきてくれると、数日早いかもしれませんが、どちらにしてもいずれたどり着くので大丈夫です。

中にはまったく読めない戸籍もあります。拡大コピーをしても潰れ過ぎて読めない時は役所に問い合わせて電話口で読んでいただいたりもします。

私は元々国文科で、古い文字を読むことは学問の範疇でしたので、それほど難しくはないのですが、それでも印刷の都合なのか、読めない時はあります。

色んなことを乗り越えて、戸籍がそろったら、法務局の法定相続情報証明一覧の手続きをします。

ここまでに3ヶ月くらい費やすこともあります。

法律は冷たくて、納骨とか49日とかを待ってはくれないです。

心のやり場を片隅に押して、事務手続きをどんどんやらなくてはならなかったりします。

時間が経つにつれて、選択肢が減っていってしまうので、相続する権利や義務をどうすれば良いのか、選択肢を増やすためには早めにご相談いただけると良いかなと思います。

より良い方法は、もっともっと選択肢を増やすために、生きておられるうちに、自分が亡くなった後の手続きをできる範囲でやっておくことが大切です。いずれにせよ、気づいた時点でとにかく誰かにご相談ください。

ただ、自分の死なんて生きてる時に考えたくもないし、それを考えたほうが良いと分かっていたとしても、なかなか一歩踏み出せないものです。それもよく分かります。生きてるうちにそれを強い気持ち、明るい気持ちでやり遂げた方のことは、私は本当に尊敬します。